こうきのブログ

アイドルについての雑感など。

[アイドル][イベント]夏帆1st写真集「step」出版記念握手会@汐留日本テレビ

一言で言えば、かわいかった。感動した。写真集購入特典では5種類の生写真から1点選べた。赤メガネのが素晴らしい。あの仕切りは疑問が残った。興味のある人でまだ生の姿を見たことない人は次回(もしあればだが)万難を排して行ってください。

ということだけだが、もう少し書くと、
お客の一人一人に健気に対応する様子を眺めているうちに、表情が一瞬一瞬で次々に変化していくさまがとても愛らしい。それに近い気分を上げるならば子猫や子犬などの小動物を愛玩するたまらない感じとでもいえばいいだろうか。その意味ではつくづく映画やドラマなどの動画メディアとの親和性を感じさせる。写真集のメイキングも載っているガメラメイキングDVDと一緒に見比べれば立体的に感じていただけると思う。

とはいえ写真という固有性からとらまえられるものはあって、
それはたとえば代表的なもので言えば表紙の衣装でテニスをしたり寝そべったりしていカットに現れている身体(とりわけお尻)のフォルムやピンク色の唇に焦点化された見開きのページや、ワンピース姿の撮影所での自転車乗りのショットやセーター服で低い段差をジャンプするといった屈託のない一体的な動作を連射撮影して表情の微分をおさえたものである。これらは何百分の一秒かの時間が撮影者の意識/無意識の集中化の記録として読み取ることが出来る点にあるもので、それを解析するのも一興かもしれない。

清純派というワードがアイドル業界でもワンオブゼムになってしまったこのご時世、そのスレてなさ、人によっては透明感とか純朴さ、イノセンスと言ったりするような印象を彼女の表情や挙動に認めるとするならば、それをかたちづくっているのはおもに生育環境の品性や緊張しいな気質、思春期の年齢特有の不安定感からくるものではないだろうか。童顔を基底にした天真爛漫さと大人の凛々しさのないまぜになったグラデーションは極めて刹那的でありそれゆえ普遍的なものだ。

とは言え中心的な関心は、最近だいぶ薄らいできたものの演技や歌に見られるぎこちなさ、たどたどしさであり、それらが醸す周囲との差に惹きつけられる。『美は乱調にあり』という言葉があったが、その由来は「美はただ乱調にある。諧調は偽りである」という言葉にあり、「諧調」とは「調和した調子」、ハーモニーであり安全や安心ともつながるものだ。この不安定感はドラマ「僕の森」や「エンジン」での役柄はふさぎがちな性格のキャラクターの演技につながるものだったかもしれないが、普段の素の表情とのギャップやそういった感情のゆらぎもまたこの写真集から想像することができる。

ただこういったクラシカルな楽しみ方を21世紀のいまもう一度信じさせてくれるような可能性を彼女のピアノの発表会かと見紛う様な、しずかちゃんが履いてたような形の黒い靴や赤いカチューシャや濃い目のチークとのハマり具合から感じてしまうことを認めないわけにはいかなかった。これを王道といわずして何をか言わんや、と。

夏帆写真集 step in 小さき勇者たち ガメラ

夏帆写真集 step in 小さき勇者たち ガメラ